玄信流 篠笛、横笛教室 八王子「竹の音會」は東京八王子、立川、多摩、日野近くでのレッスン、出張レッスンを行っております。オンラインレッスンもございます。
源氏物語の世界
源氏物語の世界
柏木は、笛の名手でした。
柏木が亡くなったあと、柏木が愛用した笛は夕霧にわたりました。
ある日、夕霧の枕元に柏木が現れ、笛をじっと見ています。
笛の名手であった柏木は、亡くなったあとも
自分の笛が恋しかったのでしょう。
「夕霧が少し眠りに入ると夢の中に
あの柏木が生きていた頃の
直衣(なおし)もつけない袿(うちぎ)姿で
そばに座り
じいっとかつての愛用の笛を取って見つめている。」
柏木は、亡くなったあとも自分がかつて愛用した笛を
恋しく思い亡霊として夕霧の枕元に現れていたのです。
そして、柏木は夕霧に語りかけます。
「私が愛用した笛を、長く子孫に伝えてほしい」
そしてその後、源氏の君の手を経て
柏木と女三の宮の子である薫の君の手にわたります。
こうして、かの世からの柏木の願いはかなえられました。